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バーコードとは?

GS1Databar(GS1データバー)とは

GS1 データバーは、GS1の標準バーコードシンボルのなかで、最も新しい一次元シンボルである。
新しい符号化理論を用いており、従来のEAN(JAN)、UPCシンボルに比較すると、同じ量のデータをより小さいスペースで表現できる。また、GS1-128と同様、アプリケーション識別子(AI)を使用してGTIN以外のデータを表現しつつ、定置式の万能方向POSスキャナで読み取り可能なシンボルであることも大きな特徴である。
シンボルは表2で示すとおり、全部で3系統7種類あるが、商品コードはいずれも国際商品識別番号であるGTIN(1-1-1参照)を利用する。小さなスペースへのマーキングが可能という利点から、一部のシンボルは既に2001年からヘルスケアの分野で標準となっている。
06年5月には、定置式の万能方向スキャナで読取ができる4種類のGS1 データバーシンボルを、10年の1月から食品など一般消費財を初め全ての商品のマーキングに利用できる標準とすることが合意された。GS1ではまず、国際的にハードウエアの機器対応を調査するとともに、機器の対応を進めることをユーザーに呼びかけ、その上で、追加データを使用した新たなアプリケーションの利用について国際的な合意を形成していく予定である。
なお、GS1 データバーは開発当初からRSS(Reduced Space Symbology=省スペースシンボル)と呼ばれてきたが、07年2月に、現在のGS1 データバーに名称を変更した。この変更には様々なデータを符号化できるという、シンボルのより重要な特長を広く周知し、普及の一助とする目的がある。

表1 GS1 データバー の開発と標準化の経緯
標準化の内容
1990年代半ば UCC(現:GS1 US)が小物商品の商品コード表示用途および商品明細情報表示用途にRSS(GS1 データバーの旧称)を開発
1999年 UCCと国際EAN協会(現:GS1)がISO/IEC JTC1にRSSおよび合成シンボルのISO規格化の承認申請を行う
2001年 ごく小さなヘルスケア製品に使用する標準としてRSSがGS1仕様書に加わる
2005年 GS1の理事会付きの諮問委員会として、「RSSタスクフォース」が結成され、
小売業のPOSにおいて使用するシンボルとしてRSSの標準化の検討を開始
2006年 5月 GS1理事会が2010年から一般消費財にRSSを標準とすることを決定
10月 RSSがISO/IEC 24724として規格となる
2007年 2月 シンボル名をRSSからGS1 データバーに改称
2010年 1月 一般消費財への使用開始(GTIN-8、GTIN-12、GTIN-13)予定

GS1 データバーシンボルの概要

各種GS1 データバーの特長は以下の通りである。(詳細は図表2)
 ・GS1 データバーには3系統7種類のシンボルがある。①GTINを符号化するGS1 データバー
  オムニディレクショナル、②GTINの先頭一桁(インジケータ)が0か1のもののみ符号化するという
  制約付きのGS1 データバー リミテッド、③GTIN以外にアプリケーション識別子で規定する追加
  データを符号化するGS1 データバーエクスパンデッドの3つである。
 ・①のGS1 データバー オムニディレクショナル には4種類のシンボルがある。このうちGS1 データ
  バー オムニディレクショナルと、これを二段に積み重ねた形のGS1 データバー スタック・オムニ
  ディレクショナルが、万能方向性POSスキャナでの読み取り用に作られている。一方、GS1 デー
  タバー トランケート(カット型)とスタック(多層型)はレーザー式の万能方向POSでは読取れない。
 ・②のGS1 データバーリミテッドは一種類のみであり、上述のとおり、GTINの先頭の一桁の値が
  0か1のものに限って符号化できる限定型である。限定型は上記の多層型とともに小さな
  ヘルスケア製品に利用できるシンボルとして、GS1標準に規定されている。
 ・③のGS1 データバー エクスパンデッドには、一段のタイプと多段に積み重ねるタイプの2種類が
  ある。いずれもGTINに加えて、AIを利用して商品の属性情報データを符号化し、また万能方向
  POSスキャナで読取ることができる。このシンボルの利用により、商品の有効期限やロット
  番号、重量その他の情報をPOSで自動認識することができ、これらの情報を活用した新しい
  ソリューションの可能性が広がる。

表2 GS1 データバーの仕様(シンボル見本は実寸方ではない)
シンボル図 シンボル名称と特長 定置POS*1
①GS1 データバー標準型
GS1 データバー標準型(オムニディレクショナル)
GS1 データバーの基本形で、GTINを表示。
GS1システムの商品識別に使用。
GS1 データバーカット型(トランケート)
GTINを表示。バーの高さを13Xに制限。
上下幅が狭くて比較的左右幅に余白があり、
EAN・UPCバーシンボルに不向きな超小型商品に使用。
不可
GS1 データバー二層型(スタック)
GTINを表示。GS1システムの商品識別に使用。
不可
GS1 データバー標準二層型(スタック・オムニディレクショナル)
GTINを表示。GS1システムの商品識別に使用。
球面体など、横幅がとりにくい製品への利用を想定し、
GS1 データバー オムニディレクショナルを2段にしたシンボル。
②GS1 データバー限定型
GS1 データバー限定型(リミテッド)
GTIN表示。GS1システムの商品識別に使用。
インジケータは“0”または“1”でなければならない。
不可
③GS1 データバー拡張型
GS1 データバー拡張型(エクスパンデッド)
GTINプラス商品明細データを表示。
GS1-128と同様に有効期限やロット番号等、商品明細データの表示が可能。
最大数字74桁または英字41文字を格納。
GS1 データバー拡張多層型(エクスパンデッド・スタック)
GTINプラス商品明細データを表示。
GS1-128と同様に有効期限やロット番号等、商品明細データの表示が可能。
GS1 データバーエクスパンデッドの多段型。
最大74数字または41英字を格納し、最大の段数は11段。

(*1):定置式POSで読取可能な4種類が2010年の標準化対象シンボル
(*2):Xはシンボルのモジュール(最小バー)の幅
・図表2に7種類のGS1 データバーの特徴と、シンボルのサイズに関する規定を示した。Xは
 シンボルを構成するモジュール(最小バー)の幅である。許容されるシンボルサイズは、利用分野
 やアプリケーションによって異なるが、一般消費財に関しては、現行のGS1と同じくモジュールの
 サイズは0.33mmを基本とし、その0.8倍から2.0倍の範囲で縮小・拡大が認められている。最小
 バー幅は今後アプリケーションにより変更される可能性もあるため、留意を要する。なお、1次元
 シンボルとしての印刷品質の検証は、GS1と同じくISO/IEC15416に則っている。

2010年のGS1 データバーの標準化

標準化への国際的課題

10年1月1日からGS1 データバーが世界的な標準になることで、商品識別コード以外に様々な商品属性データを利用したソリューションの可能性が開けることになる。ただし、08年4月現在決定しているのは、まず第一段階として現在POSで読取っているGTIN-8、-12、-13へのGS1 データバー利用であり、現在POSで使用していないデータ(GTIN-14やAIを使って表示する属性情報)については、今後10年までに利用分野ごとにGS1でグローバルな標準を作成することになっている。生鮮・青果の分野については06年秋に作業部会で検討を開始し、早い企業は2010年からGTINだけでなく、重量を使い始める見込みである。また、GS1 データバーではロット番号などの可変情報も取り扱うため、可変情報のオンデマンド高速印刷という課題が新たに加わる。現在、数カ国の関係企業の現状調査を行っている。

日本国内の課題

日本国内の小売業・卸売業各社において、GS1データバーの読取が可能な手持ち式スキャナ、定置式POSスキャナで機器を装備している企業・店舗は、08年4月現在、ごく一部にとどまっている。

このため流通システム開発センターでは、10年の標準化の決定をうけ、小売業・卸売業各社が機器の更新を行う際、GS1 データバー対応のスキャナを選定して入替を行っていただくよう推奨している。機器の更新期間が6~7年であり、今後更新対象機器から入替が行われた場合でも10年にはまだ読取り環境は整っていないことが予想される。その旨はGS1理事会がGS1 データバーを承認する際にも日本から海外関係者の留意を促しているが、海外では小売業・メーカー共にGS1 データバーの使用意欲が強い企業が多く、将来対応を求められるケースも考えられる

一方、商品メーカーが10年以降に製品に貼付するシンボルとしてGS1 データバーを選択する場合には、あらかじめ取引先の読取対応に問題がないことを充分に確認することが必要である。また、追加データを表示できるGS1 データバーの拡張型や拡張多層型の使用にあたっては、今後GS1で検討される分野別の各種データ利用標準に則って表示を行っていただくようお願いしている。

ただし、ハード、ソフトともに自社システムが整った小売業が、社内の閉じた環境で利用する場合に限り、10年を待つことなくGS1 データバーの利用を開始しても差し支えない

JAN シンボルは引き続き使用可能

GS1 データバーが標準に加わった後も、これまで商品のマーキングに使われてきたJANシンボルは、引き続き使用可能である。GS1 データバーはJANやUPCのシンボルに代わるものではなく、選択肢として加わると考えればよい。JANシンボルで表示してきた商品識別コード以外の情報が必要でなければ、10年以降も新たなコストをかけて、現在のJANシンボルによる表示を、GS1 データバーに切り替える必要はない。ユーザー側のGS1 データバーの読み取り環境が整った段階においても、GTIN-13を表示するシンボルとしてGS1 データバーを利用するかどうかは、メーカーの判断に委ねられている。

GS1 データバー利用に関する国内での取り組み

GS1 データバーを寄り高度な製品管理に利用する可能性を追求するため、まず国内で情報交換のため、07年度後半に活用検討委員会を発足させた。 すでに、鮮度管理やトレーサビリティなど、食について様々な取組みが国内でも既に行われている。各小売業では、それぞれが独自に、Code-128や2つのJANシンボルを利用して、商品識別コード以外の情報をバーコードに入れて、店舗内の食品管理を高度化するなどの動きがある。08年度は、この検討委員会は、経済産業省事業の一部に組み入れられることになる。上述のようなニーズに、GS1 データバーが応えられるのか、また、実際の利用にはどのような課題を解決するかを製配販の各企業にご参集願い、本格的な議論を開始する。

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